
‐出演者コメント‐
山口快士
Kaiji Yamaguchi
「私は今、とても幸せです。」
ハンセン病患者の療養施設である多磨全生園さんへ取材に行った際、入所されている方から直接聞いた言葉です。
あの言葉を聞いた瞬間、今作品への覚悟が決まりました。
俳優人生の全てを賭して、ただこの事実を少しでも多くの方に知ってもらえればそれだけでいい。
稽古前から真摯にハンセン病と向き合う心強い座組のみなさまとともに、Azukiさんが紡いだ言葉とあの言葉の意味を誠心誠意お届けいたします。
日常と非日常。
私たちから見た非日常は療養所の方々には日常です。
非日常ではなく、ただそこに住む人々の日常を観ていただければ幸いです。
ご来場心よりお待ちしております。


Azuki
己に言い訳をして、逃げたり、先延ばしにしたり、目を瞑ったりしてしまう度、脚本を描いて世に出す権利は私には無いのでは?と感じることがある。
劣等感を抱きたくなくて、都合のいい情報を受け取り自分を保とうとする時だってある。
誰かの立場に立って物事を考え、豊かな心を持つことは
理屈でいくら分かっていても、出来ないこともたくさんある。
44歳を目の前にしてようやく自分と向き合う覚悟
世の中と向き合う覚悟を持てたのかも知れません。
本作、私が至らない人間だからこそ、人を客観的に豊かに感じられるようになった初めての作品かも知れません。
生み出す覚悟、理解されなくても良い。
ただ私は明日の日本が少しでも息のしやすい場所になることを祈って、信じる人達と創り上げます。


マナベペンギン
Penguin Manabe
「知っていただきたい」この思いがまず浮かぶという経験は、今までキーチェーンに関わる中で無かったように思います。
我々は過去公演で劇作においては難しいとされる題材を多く扱ってきました。そういった題材の中でもこの思いが一番手に挙がることはありませんでした。
今作はハンセン病の中で生きた人々を描いており、ハンセン病は国が憲法違反で裁かれた歴史があることから、映画やドラマで表現することが難しい題材。でも舞台なら可能性が有る。これは役者自身、teamキーチェーンにおいて大きな意義があると感じています。
現在我々が生きる日本で起きたことだと知っていただいた上で、良き未来に繋がってゆけばいいなと思います。


今井裕也
Yuya Imai
知ることは大事です。知っているからこそ様々な立場から物事を見ることができます。ハンセン病の歴史には差別の歴史もあり、それは長い期間行われてきました。いまなお苦しむ人たちもいます。これだけじゃない、知ってほしい真実がそこにはたくさんあります。
だけど僕が本当に知ってほしいことはこれだけではないのです。
確かにそこには多くの人が苦しむ歴史がありました。けどその中でも人と人はつながり、喜怒哀楽を共有し、我々と変わらない「心」を持っていたのです。それを忘れないでほしい。
文献だけではわからない「人間」を現代の空間に残す。それは演劇だからこそできることなのだと思います。
僕たちは演劇で、あの日あの時精一杯生きていた人たちともに生きていけたらと思います。


高良紗那
Sana Takara
今回の脚本を読んだ時に、体感として近年の作品とは良い意味で少し違ったものになるなと思いました。いつも関わってくださるスタッフ陣もそれを感じていて、舞台美術は特に作品に大きな働きのあるプランですし、照明も音響も合わさり、きっと劇場に入って跳ね上がる作品になります。
俳優陣も良い創作になる様に本当に勉強を重ねていて、前向きな創作過程にとても良い刺激を受けています。
私もこの作品が劇団として良い転機となる様に全力を尽くしたいと思います。
また今回の公演を以て、休団させて頂くこととなりました。そういった意味でも私にとって少し特別な公演です。
人から人に繋がる想いを信じて、作品を、劇団を、演劇を、皆様と共に広げていきたいです。ぜひ吉祥寺シアターでお会いしましょう。














